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2012年08月28日

 想像力リミッター

例えば昔、どこかのサイトで「逆ドーナツ考」というのを見たことがある。
「逆ドーナツ」
と聞いてどんなものをイメージするか。
ドーナツであるべき部分がドーナツでなく
ドーナツでない部分がドーナツでできている逆ドーナツ。
普通の人はまあ、いろいろ悩んだ末にこう、
ドーナツの穴の部分がドーナツ本体になっている、
ちっさいおまんじゅうみたいなものを想像するんじゃないか。

だが違うぞと、正式な「逆ドーナツ」は
ドーナツ状の空間以外すべてがドーナツの本体である状態。
チューブリング状の空間以外の世界はすべてドーナツでできているのだ。

とまあ、こういう話を思い出しまして。
人の想像力にはリミッターがあるなと思った次第です。

後者の方の逆ドーナツをいきなり想像できる人はそういない。
物理的にあり得ないから観念の中になくて。
特に条件として実現可能性は規定されていないのに。

そうやって、人は知らないうちに想像してもいい範囲を規定していて、
その中でやりくりしているものなんだなと。
それってなんだかもったいないような気がしませんか。
範囲を規定しなければもっと自由な世界を手に入れられるのに。

例えば、

前を歩いていた女性がハンカチを落としたので呼び止めたら
それがたまたま中学時代に自分が密かに思いを寄せていたクラスメイトで、
自分も今では大人になったし、そこそこ自信もついたので
えー今なにやってんのーとか話しかけたりして、
案外むこうも憶えてくれてて、ひとしきり思い出話で盛り上がって、
あーなんか久々にみんなで集まりたいねーなんて話になって、
じゃあ、まあ、連絡先交換しよっか。

みたいな!みたいな妄想あるじゃないですか!愚かな!
実際にはあり得ないんですけど!
中学時代の女子との会話なんて悪口聞かされるだけだったんで。
えー、僕の悪口僕に直接言っちゃうんだーでおなじみのやつなんで。全くないんですけど!

でもこれ、せっかくあり得ない設定なのにわざわざ現実意識してると言うか
妄想として中途半端でまどろっこしいですよね。変な自意識も感じるし。
もっとこう、リミッター外していきたい。

前を歩いていた女性が着ている衣服を同時に全部落としたので呼び止めたら石原さとみで。
その時の僕といえば第53次成長期を向かえて身長が2kmを超えていたし、
歩けば足下から自然と石油が湧き出る体質だったのですごいお金持ちで、もうモテてモテて。
むこうが全裸ならこっちも家からずっと全裸だし、ちょうどいいやっつって。
えーじゃあ入籍したあと何するー?という話題でひとしきり盛り上がったあと、
戯れに新世界の神となるのであった。

あと石油で足がすべるすべるー。とか言うのであった。

つって。

まあ、想像の範囲を規定するのは
世界をうまく認識するために必要なことなんだよな。
などとも思ったり。

うん。

あー、なんかもうちょっと意味のあることを書きたかった気がするんだけども。はて。
 

投稿者 sasagaki : 00:29 | コメント (0)

2012年08月15日

 オリンピック

いやあ、オリンピック終わっちゃいましたね。
終わってみると寂しいもので。
始まる前は盛り上がりに欠けるだのなんだの言われてましたが、
結果けっこう盛り上がったんじゃないでしょうか。みんな寝不足になっちゃったりして。

日頃スポーツをそんなに見る方じゃない自分でもオリンピックは楽しめる。
こう、今まで見たこともないようなスポーツにも熱中できるのは、
どっちを応援すれば良いかが最初からはっきりしているからじゃないかと思います。
あれでしょ、胸に虎の顔がプリントされてる方見てればいいんでしょ。
あれ巣鴨で売ってるの見たよ。

しかしまあ、こう見てると世界には本当にいろんなスポーツがありますね。
こみいったルールをいろいろ考えて競技化している。
フェンシングなんてあれ、電子機器無かった頃はどうしてたの?
負ける方は毎回死んでたの?

とにかく関心するほど多岐にわたるスポーツの世界ですが、
あの、見たところボールを2つ使うスポーツってないですね。球技あんだけあるのに。
そういう可能性ってなかったんでしょうか。
ボールいっこであんなに楽しいんだから、もっといろいろ足していったら
最強に面白まった究極のスポーツができるかもしれないのに。

まず中心に丸いボールと楕円形のボールが2つあって、
丸い方は蹴ってもいいけど持っちゃ駄目。
楕円の方は持っても蹴ってもいいけど、持ってるとタックルされる。
タックルをかわしたり、パスをまわしたりしながら
どちらかのボールを敵陣にある網状のゴールに入れることで得点。
1チーム11人で争い、前後半90分を戦ったら
いいかげんプールから上がって水着のまま自転車に乗る。
坂道で助走をつけて、最初から海パンに隠し持っていた鉄球を
思いっきり遠くまで投げて一番遠くまで飛んだ人と
プールから上がるのが一番遅かった人とがもう将棋で勝負だ!

つって。

まあ。
それだけなんですけど。
なんかすみません。


そういえば「君が代不起立界のジャンヌダルク」と呼ばれてた人は
オリンピック期間中どうしてたんだろう。
国歌が流れたらいちいち座らないといけないから大変だったろうに。

投稿者 sasagaki : 23:29 | コメント (0)

2012年08月07日

 アリとキリギリス考

「アリとキリギリス」ってあるじゃないですか。
童話の。

夏の間せっせと餌を集めていたアリが
その間遊びほうけていたキリギリスが冬になって飢えるのを見て哀れむみたいなやつ。
勤勉を讃えるような話なんだと思うんですけど。

でもあれ、アリとキリギリスの対比って、
そもそもアリの方が食物連鎖の上位にいる気がするんですけど。どうなんでしょうか。
なんかその時点で土俵が違うっていうか、
なんとなればあいつらキリギリス食うじゃないですか。
その気になれば食うも辞さないじゃないですか。

なにしろ森でアリが飢えるのが一番怖い。あいつら何するか分からない。
ちょっとした小動物なら平気でバラしにかかるし、
しかも自分の命をかえりみず、一匹の女王に殉じることができる
旧日本兵みたいなたちの悪さがある。
いいか、森で奴らに出会ったら絶対に戦うな。奴らは本物のクレイジーだ。
って軍曹が言うやつじゃないですか。

だいたい夏の間アリが集めていた餌にだって
キリギリスの仲間がいるかもしれない。捕食者はアリの方ですから。
それでもキリギリスはバイオリンを弾いて、陽気に振る舞います。
冬に飢えることを気にしないのは
彼が冬まで生きられる保証が無いからで、
ならば今を大事に生きようじゃないかと。
声を張り上げて歌うわけです。

森の隅々まで響き渡るように。
過酷な現実を誰もがいっとき忘れることができる。そんな歌を。

わあ。泣けるわー。
無職の星だわー。

それに引き換えアリのなんと無個性なことか。

頑張れキリギリス。
君は働いたら負けだ。

投稿者 sasagaki : 23:27 | コメント (0)

2012年08月01日

 富士山

あのね。富士山にね。
まあ、登ってきたわけですけど。
あのーあれです。もう登らないです。富士山。
どうもありがとうございました。

いやなんか、富士山って、一生に一度は登れみたいな風潮あるじゃないですか。
アレなんなんすかね。なんか優等生な感じっつーか。
別にね、登んなくてもいいと思いますよ。他にも一生に一度のこと、いっぱいあるし。

あー、なんかあれ。似た感じのやつで
「オーロラ見たら人生観変わる」みたいなんありますよね。
ああいうの。なんすかね。
別に変わんないと思うんですけど、そうそう人生観なんて。
本当に人生観が変わるような事ってそういう現象に属してるもんじゃないというか。
オーロラ見ていちいち人生観変わってたら現地民はみんな人生迷子でしょ。

と、思うんですけど。
まあオーロラ見たことないから分かんない。
ほら、そこがずるいじゃないですか。ずるいじゃないですか!
オーロラ見たもん勝ちじゃないですか!なんだよ!
そんなにオーロラが偉いんか!レア感がいいんか!
日の出だって立派な天体の神秘なんですからね!

そうだ。富士山でご来光だ。

ということでね、行ってみたんですけど。富士山に。
僕だってほら、3000メートル級でいえば去年立山登ってるわけですから
富士山くらい行けんだろうと。

22:30、須走口五合目から登り始めまして、暗闇の中ヘッドライトつけて。
4時間ほど登り続けて、
こんだけ登ったんだからそろそろ頂上かな?と思ったら七合目で。
え?つって。

とにかく長い。ずっと風景変わらないうえに長い。
上の方に明かりが見えるけど、まったく近づく感じがしない。
すげえ寒いし。風が出てきてフリースとダウンと雨具を来てもガタガタ震えるくらい。
そんで結局8合目あたりでいつのまにか日が出てました。あれ。
何しにきたんだっけ?という疑問も持てないほど意識薄弱の状態でただただ歩き、
突風に煽られる度に岩にしがみつき、また歩き、しゃがみ込み、歩きして、
ようやく頂上についたのが07:30。

まあ、頂上っていっても真っ白で何も見えなくて、凶暴な風が吹いてて。
お鉢巡りしようにも体が浮くほどの強風でどうやっても前に進めないので諦め、
目の焦点が合わないままの状態で13:00頃里に下りてきました。
下りもずっと同じ景色。同じ景色地獄!

いや、ちょっと雲も晴れてきて、湖見えたりしてなかなか良い景色なんですけど。
でもそれさっきも見たっていうか、何時間も前からずーっと前方に見えてるから。
ありがたみも薄れるわ。

その後、近くの温泉で休んでからバイクで帰路についたんですけど
なんか事故で御殿場ICから通行止めで。
激烈渋滞の中、下道走ってるうちにさすがに限界が来まして、
もうここらでホテルに泊まろうと小田原へ行ったらホテルが全部満室で、
そこから主要都市の東横インをしらみつぶしに回ったんですけど
平塚、茅ヶ崎、藤沢、全て満室で。

あーこれあれだ。罰だ。僕の徳が足りないばっかりに、
あの有名な、ホテル満室地獄に飛ばされたんだ。
もうこれからどのホテルに行っても満室なんだ。
鬼だ。鬼の仕業だ。

と、さまよっているうちに結局家の近くまで来てしまい
05:00くらいに帰宅しました。

まあ後半は富士山関係ないけど。
なんか、もう、いいやって思いましたよ。
いくら寝ないの慣れてるとはいえ、いろいろ限界を感じた旅でした。
まあ良い経験になったのかな。
うん、きっとそうだ。
良い経験って言っとけば大抵大丈夫なんだ。



ちなみに去年登った立山は最高でした。
あそこは何度でも行きたい。
「おおかみこどもの雨と雪」に出てきた山の上の絶景そのままで。
だってあれ、みくりが池でしょう?



P7131121.JPG
出発地点では元気。この笑顔が消えるのにそう時間はかからない。


P7141160.JPG
変なところで夜が開け始める。あーあー。


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下りで疲労困憊の人たち。 自分も同じ顔をしていることだろう。


P7141188.JPG
ずっとこう。ずっとずっとこう。

投稿者 sasagaki : 00:11 | コメント (0)